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ダニエル書  8章15~27節 [ダニエル書]

<こう言った。「見よこの怒りの時の終わりに何が起こるかをお前に示そう。定められた時には終わりがある。(19節)>

「ダニエルは、再び『幻』を見ます。それは、最初の幻(7章)と同様に、やがて訪れようとしていた迫害を予見させるものでした。その迫害は『罪悪の極み』である『高慢で狡猾な一人の王』によってもたらされ『聖なる民を滅ぼす』に至る、と告げられます。」と8月の「日毎の糧」担当、沖縄・高原教会高多新牧師は書きだされる。

幻の中にあってダニエルは、後にペルシャ帝国の首都になるエラム州のスサにいた。ダニエルが見た幻は、バビロンの王ペルシャツァルが殺され、バビロンはメディア・ペルシャ帝国となる姿だった。主はこれから起こる事をダニエルに伝えようとされる。バビロン壊滅はイスラエルの民の捕囚状態が終わるという事であった。エルサレム帰還によって彼らの身に起こる事、ユダヤ人とエルサレムに起こる事柄に焦点が向けられる。

二本の角を持つ雄羊はメディア・ペルシャの王であり、角が不揃いなのはペルシャがメディアよりも強くなり実質的にペルシャの国になったからである。そこに現れた際立った角を持つ雄山羊がギリシャ出身のアレキサンダー大王である。ペルシャの王ダリヨス三世はBC331年アレキサンダー大王によって倒された。アレキサンダー大王は30歳で病に付し死を迎えた。雄山羊の角が折れ、国は4つに分断された。

とにかくまだ起こっていない事を幻は示すのだから、ダニエルがこの幻の意味する事を知る事は難しかった。戸惑っているダニエルに声がして「ガブリエル、幻をこの人に説明せよ」と言った。するとガブリエルカが「この幻は終わりの時に関するものだという事を悟りなさい」とダニエルに伝えると、彼は気を失ってそこに倒れた。

しかし、ダニエルはすぐに抱き起され、ガブリエルの「見よこの怒りの時の終わりに何が起こるかをお前に示そう。定められた時には終わりがある。」という言葉を聞いた。

雄山羊から出た4つの国の終わりに罪悪の極みとして「高慢で狡猾な一人の王が起こる(23節)」と言われるのは、力弱まったギリシャの後に台頭するローマ帝国である。「強大になり、破壊を行い、ほしいままに振舞い、力ある者、聖なる民を滅ぼす(24節)」と告げられる。

そして「ついに最も大いなる君に敵対し、人の手によらずに滅ぼされる。この夜と朝の幻について、わたしのいう事は真実だ(25.26節)」と、救い主イエスの到来が告げられる。

今日の短歌 短歌誌「塔」より

「同世代は無言の連帯あるものと勝手な思いは虚構に過ぎず 佐藤裕扇」


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