SSブログ

エズラ記  9章  [エズラ記]

<わたしはこの事を聞いて、衣とマントを裂き、髪の毛とひげをむしり、ぼうぜんと座り込んだ。(3節)>

エズラの一行は無事にエルサレムに到着して、主への焼き尽くす献げ物をささげ、ペルシャ王の命令書をその地方の首長や総督たち全員に渡し終えた。「このような事があって後(1節)」、イスラエルの長たちがエズラのもとに来て、イスラエルに起こっている罪について話した。

それは、イスラエルの民も、祭司も、レビ人も、この地の住民から離れようとせず、この地に住む異教の人々が行う忌まわしい行いに従って、自分のため、息子たちのためだと、この地の住民の娘を嫁にし、聖なる種族であるイスラエルはこの地の住民と混じり合うようになった。しかも、長たるもの、官職にある者がこの悪事にまず手を染めていた。というものであった。

エズラの一行がエルサレムに帰還してから、5ヶ月、主に赦された事を感謝し、神によってやり直しの生活をこれから建て上げようとした、その矢先に聞く衝撃的な知らせであった。

エズラが到着以前から起こっていた事であった。最初に総督ゼルバベルに従って帰還した人々は、霊的指導者であるエズラがエルサレムに来たことで、彼らの中で行われている、許し難い悪をエズラに話す機会が与えられたのである。異教徒との婚姻関係を持つことで、異教徒の偶像礼拝や忌むべき行いがイスラエルの中に持ち込まれ、それは日常に沁み込んできていた。

彼らの話に、衝撃を受け呆然となったエズラはやっと、屈めていた身を起し、主に向かって手を広げ、祈り始めた。「わが神よ、御前に恥じ入るあまり、私は顔をあげる事が出来ません。私たちの罪悪は積み重なって身の丈を越え、罪科は大きく天にまで達しています。」と始まる。

先祖たちや自分たちの罪によって、バビロン捕囚となった事を告白し、イスラエルが裁かれ滅び尽くされても当然であったにもかかわらず、今ここに帰還の民としてエルサレムに住むことが許され、神殿再建を促されております。神が裁く事を止められ、やり直しの時を与えて下さったのに、全てを台無しにしてしまった今、何も言うことは出来ません。とエズラは祈り続ける。

神が啓示されたみ言葉に自分たちを照らす。正しい神の前で罪科を持ったままエズラは座っていた。K牧師は「自分にとって都合の悪いみ言葉を退けず、書かれてある通りに自分を見つめる時、私たちはエズラと同じ、正しい神と罪をまとった自分の姿の対比が浮かび上がります。そこに真の悔い改めと、罪への悲しみが生まれます。」と話された。

今日の短歌 短歌誌「塔」より

「台風の接近予想に急かされて稲刈る田の面祝祭に似る 加藤和子」


コメント(0) 
共通テーマ:

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。