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サムエル記下 18章19節~19章1節 [サムエル記]

<ダビデは身を震わせ、城門の上の部屋に上って泣いた。彼は上りながらこう言った。「私の息子アブサロムよ、私の息子よ。私の息子アブサロムよ、私がお前に代わって死ねばよかった。アブサロム、私の息子よ、私の息子よ。」(9章1節)>

「ダビデ軍の勝利とアブサロムの死の報告が、ダビデにもたらされました。使者は、喜びをもってダビデに報告します。ダビデはその知らせを聞くと、身を震わせ城門の上の部屋で嘆き悲しみました。確かに反逆者アウサロムの死はイスラエルの王国にとっては良い知らせです。しかし、アブサロムはダビデの息子でもあるのです。」と、本竜牧師は書き出される。

祭司ツァドクの子アヒマアツは将軍ヨアブに、主が敵の手から王を救われ正しい裁きをされた事を自分が王に報告したいと申し出た。ヨアブはアブサロムの死を王に知らせるのは過酷であることを知っていたので、時をおいて伝えるようにと命じた。代わりに異邦人であるクシュ(エチオピア)人に自分が見たことを王に伝えるようにと命じた。外国人ならダビデの怒りをかうことはないと判断したからだ。

しかし、アヒマアツは更に懇願しヨアブはそれを許した。彼は途中クシュ人を追い越し、ダビデのもとへと急いだ。伝令が来たという見張りの知らせを受けてダビデは、それがアヒマアツであることを知ると、良い知らせであると確信した。彼はダビデに会うと「王に平和」と叫び地にひれ伏した。彼はアブサロムの死には触れず、戦勝を報告した。ダビデからアブサロムの安否を問われると、あいまいな返事をした。

続いて到着したクシュ人はダビテからアブサロムの安否を問われると「主君、王の敵、あなたに危害を加えようと逆らって立った者はことごとく、あの若者のようになりますように。」と答えた。

その知らせにダビデは「身を震わせ」て、体を激しく揺れ動かして泣いた。そして「私がお前に代わって死ねばよかった」とまで嘆いた。O牧師は「ここに愛する父の悲しみが描かれています。アブサロムは反逆児であり、滅ぼされて当然の息子でした。その息子のために悲嘆にくれ、自分が身代わりになってやりたかったと嘆くのです。これが私たちの父なる神の姿であります」と話された。

ダビデがアブサロムを悼んで泣いているとの知らせは、ヨアブに届き全ての兵士たちも知る事となり、その日の勝利は喪に変わった。ヨアブは王のもとに行き、王のために命をかけて戦ってくれた兵士たちの労に報いるという使命が王にはあると説いた。そして「この日アブサロムが生きていて、我々全員が死んでいたら、あなたの目に正しいと映ったのでしょうか」と言った。

今日の短歌 短歌誌「塔」より

「ぎしぎしと缶切りに缶ひらくとき国境線を越える軍隊 千葉優作」


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