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ダニエル書  9章20~27節 [ダニエル書]

<「ダニエルよ、お前を目覚めさせるために来た。お前が嘆き祈り始めた時、御言葉が出されたので、それを告げに来た。お前は愛されている者なのだ。このみ言葉を悟り、この幻を理解せよ。」(23節)>

「主なる神はのたうち回るようにして主に祈っていたダニエルに対して、天使ガブリエルを遣わし、彼に『触れ』真っ先に告げられました。『お前は愛されている者なのだ』と。このお告げはどれほどダニエルを強くしたことでしょう。」と高多牧師は説かれる。

エルサレムの荒廃はBC605年から既に始まっていた。主がエレミヤに告げられたイスラエル再興までの70年の期間が満ちるまであと数年であった。そこでダニエルは主なる神を仰ぎ、断食し粗布をまとい灰を被って祈りをささげた。彼はエルサレムが壊滅し捕囚の身とされたのは、自分自身の神に対する故意の不従順、神との契約を破った罪のためで、この罪に対する自身の悔い改めが不十分であった事に気付く。時は迫っている、彼は真剣に悔い改め、罪の赦しを求める祈りをささげた。

ダニエルは自分の罪の赦しだけを願うのではなく、繰り返し「私たち」という表現を使い、自分の事として民全体の罪を告白し、赦しを願う。彼が赦しを求め願うことは、主なる神の名誉挽回である。当時の戦いの勝利はその国々の神々の勝利とされていたので、イスラエルが壊滅し、主なる神のみ名は辱められていた。「私の神よ、ご自身のために、救いを遅らせないで下さい」と祈った。

こうして祈っているダニエルのところにガブリエルが飛んできて彼に触れた。そして、ダニエルの祈りにみ言葉が出されたのでそれを告げると言った。

ダニエルはエレミヤの預言を通し、エルサレムの回復は、エルサレム荒廃から70年後に起こると知らされていた。しかし、ガブリエルは、真の回復は「70週が定められている」と告げる。そして、神が考えておられる回復とは、ダニエルが想定している以上の回復で質も規模も比較にならないものであると告げる。

538年、キュロス王の布告によってユダ国民はエルサレムへの帰還がかなえられ、520年エルサレム神殿再建を開始するが、多難が続いた。ユダの地はペルシャ、ギリシャ、ローマの属国となり、主イエスの召天された後、70年ローマによって神殿は破壊され、迫害を受けユダヤ人は各地に離散する。

信仰の道なのに苦難の連続である。しかし、主の祈りの「御国が来ますように」という願いが、70週たてば、完全なかたちで成就する。という事らしいが、自分には「70週」がわからない。

今日の短歌 短歌誌「塔」より

「咲いていてはじめて合歓の木と思う家までの道のあちらこちらに 岩尾美加子」


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