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ルカによる福音書 2章21~24節  [ルカによる福音書]

<さて、モーセの律法に定められた彼らの清めの期間が過ぎた時、両親はその子を主に献げるため、エルサレムに連れて行った。 (22節)」>

「ユダヤ人男子は生まれてから8日目に割礼を受け、その後33日たって焼き尽くす献げ物が献げられます。(レビ記12章) これらのユダヤ人男児への律法規定に加え、初子を聖別し主のものとするために銀5シュケルを献げました。(民数記3章)」と、榮牧師は書きだされる。

8日たって割礼を受け、幼子はイエスと名付けられた。ユダヤ人の女性は出産後、宗教的に汚れているとされた。男児が割礼を受けた後、更に母親は33日間家に止まり、一連の社会生活から離れなければならなかった。33日間が過ぎマリアはヨセフと共にイエスを連れてエルサレムに向かった。

22~24節の間に繰り返し、お生まれになった御子が「律法の定めに従った」と語られる。なぜ、すでに聖別されている神の御子が律法に従うのか、御子はイスラエルの民の救い主であるだけでなく、全ての人、民族や国家といった境界を越えた全ての人に救いをもたらす方であるのに、なぜイスラエルの民に与えられた律法に従うのかと思ってしまう。

「律法に従って赤ちゃんイエス様も神殿に向かい、儀式を行います。しかし、主イエスには聖別も、代価の買い取りも必要ありません。儀式のまえから聖別された方が、私たちの主です。主が神殿に来られたのは、ご自身を献げるためです。主は罪人なる私たちと同じように儀式をうけられます。同じ姿で歩んで全ての罪を背負い、ご自身を献げられるのです。」と、榮牧師は答えられた。

「すべての初子を聖別して私にささげよ。イスラエルの人々の間で初めに胎を開く者は全て、人であれ家畜であれ、私のものである。(出エジプト13章)」 この律法に従って幼子イエスを、ヨセフとマリアは主に献げた。ルカが繰り返し律法の定めに従ったと語るのは、神さまの独り子が「真の人」となられ、律法のもとに生まれた人となって下さったことを強調するためであった。

神の独り子であり、真の神である主イエスが真の人となって下さったとは、主イエスもまた特定の時代、特定の国や民族に属してお生まれになった事にほかならない。主イエスはローマの属国となっているユダヤの国で、律法の支配の下に生きていた人々と全く同じ者となって下さったのだ。そして、十字架に架けられ、死んで下さった事によって、人々は律法の支配から解放されたのである。

ルカは神の独り子が律法の下に生まれて下さったと強調し、主イエスによる律法からの解放を語っているのである。

今日の短歌 短歌誌「塔」より

「ついてくる ついてくるよと繰り返し子の振り返る 今宵満月 鳥本純平」


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