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エズラ記  1章1~11節  [エズラ記]

<そこで、ユダとベニヤミンの家長、祭司、レビ人、つまり神に心を動かされた者は皆、エルサレムの主の神殿を建てるために上って行こうとした。(20節)>

歴代誌を読み終えてエズラ記に入る。1~3章のテーマは「新しい歴史の幕あけ」である。イスラエルの民は異邦人の国に捕らえられ捕囚の民として他国で奴隷となり下がっていた。ダビデがイスラエル王国を確立し、エルサレムを都と定めたにも関わらず、バビロニアによって神殿も王国も滅び、民は連行されて捕囚となり、やがてバビロニアはペルシャによって崩壊する。

BC587年バビロニア帝国はペルシャに滅ぼされた。「ペルシャ王キュロスの第一年の事である。主はかつてエレミヤの口によって約束された事を成就するため(1節)」キュロスの心を動かされた。キュロスは文書にも記して、国中に以下のような布告を行き渡らせた。

「ペルシャの王キュロスはこういう。天にいます神、主は、地上の全ての国を私に賜った。この主がユダのエルサレムにご自分の神殿を建てる事を私に命じられた。あなた達の中で主の民に属する者は誰でも、エルサレムにいますイスラエルの神、主の神殿を建てるために、ユダのエルサレムに上って行くがよい。神が共にいてくださるように。・・・」 

エレミヤ書29章はBC594年に記されている。「主はこう言われる。バビロンに70年の時が満ちたなら、私はあなた達を顧みる。私は恵みの約束を果たし、あなたたちをこの地に連れ戻す。わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている。と主は言われる。(10.11節)」

イザヤ書44章では、ユダヤ人に帰国をもたらしたペルシャの王キュロスをメシア(救い主)、主の牧者と呼んでいる。神は異邦人さえ用いて、ご自分の業をなされるのだと。

5節からは、捕囚の民の帰還が描かれる。最初にエルサレムに向かったのは、シェシュバツァルに率いられた少数者であった。すでにバビロンに生活の基盤を置き、帰国ができない者たちは、随意の献げものの他に、高価な贈り物をして帰国する人々を財政的に支援した。

キュロス王は、バビロニア王ネブカドネツァルが、エルサレムの主の神殿から略奪し、自分の神々の宮に納めた祭具類を取り出させ、それをユダの首長シェシュバツァルの前で数えさせた。その数は金銀の祭具、金銀の容器、小刀、金銀の杯、その他合計五千四百であった。シェシュバツァルは捕囚の民がエルサレムに上っていく時、これらの品々すべて携えるように命じた。

今日の短歌 短歌誌「塔」より

「真夜中の窓のむかうに気配あり うすく覗けばおほき満月  岡部かずみ」


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