SSブログ

マルコによる福音書 13節1~13節 [マルコによる福音書]

<「また、私の名のために、あなたがたは全ての人に憎まれる。しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われる。」(13節)>

「弟子たちは主イエスに、神殿の崩壊と世の終わりがいつ来るのか尋ねました。主は偽メシアの出現、戦争や飢饉などさまざまな苦難が起こるが、それは『産みの苦しみの始まり』だと言われます。」と、横井牧師は書きだされる。

神殿の境内を出て行かれる時、弟子の一人が、「先生、ご覧ください」と壮大な神殿を指した。すると「イエスは言われた。『これらの大きな建物を見ているのか。一つの石もここで崩されずに他の石の上に残る事は無い』(2節)」

イスラエルの礼拝、祭儀の場として初めてエルサレムに神殿を建造したのはソロモン王で、この時の神殿はバビロンによって破壊された。その後、バビロンから帰還した人々が再建した神殿に、BC20年ごろヘロデ大王によって大規模な修理拡張工事が行われた。この時、主イエスが見られた神殿は、周囲に回廊を巡らした広い境内と、白い大理石の美しい本殿を持つ、立派な建造物であった。

主イエスと弟子たちはその後オリーブ山に登られた。神殿の方を向いて座られる主イエスに4人の弟子がきて密かに尋ねた。神殿の崩壊「そのことはいつ起こるのですか、また、その事が実現する時には、どんな徴があるのですか(4節)」と。主イエスは彼らの問いにたいして、神殿崩壊に先立つ様々な前兆について語られる。

「人に惑わされないように気をつけなさい。私の名を名乗る者が大勢現れ『私がそれだ』と言って多くの人を惑わすだろう。戦争の噂を聞いても、慌ててはいけない。そういう事は起こるに決まっているが、まだ世の終わりではない。民は民に、国は国に敵対して立ち上がり、方々に地震があり、飢饉が起こる。あなた方は自分のことに気をつけなさい。」と、主イエスは弟子たちに語られた。

歴史を見ると、神殿崩壊以前、ネロ皇帝のキリスト教迫害があり、彼の治世に不満を持つ者が反乱を起こす中、ネロに変わって皇帝を名乗る者が次々と現れた。そのローマの混乱にユダヤ人が反乱を起こしたが、ユダヤは徹底的に破れ、エルサレムと神殿がローマによって破壊された。

「引き渡され、連行される。しかし、取り越し苦労をする事は無い。教えられる事を話せばよい。実は、話すのはあなたがたではなく、聖霊なのだ。(11節)」と主イエスは弟子たちに話された。

今日の短歌 短歌誌「塔」より

「福豆のふたつかみほどを庭に撒く幼き子どものもうおらぬ家 ぱいんぐりん」


共通テーマ: