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ルカによる福音書 19節1~10節 [ルカによる福音書]

<イエスは言われた。「今日、救いがこの家を訪れた。この人もアブラハムの子なのだから。人の子は、失われた者を捜して救うために来たのである。」(9節)>

「主イエスは私たちの罪を負って十字架につけられるために、エルサレムに向かわれます。エリコの近くで盲人を癒され、そのまま長い坂を下りエリコの町にはいられます。その噂を聞いて大勢の人々が主イエスを一目見ようと集まります。その中に徴税人ザアカイもいました。」と、K牧師は受難節第五主日礼拝の説教を始められる。

ローマ帝国は属国に徴税の権利書を発行し、ユダヤでは裕福な異邦人に与え、彼らに雇われた地元の者が税を徴収していた。徴税人は税金を水増しし、それを着服し私腹を肥やしていた。その事から、同胞からは蔑まれ、汚れた者と差別され、ユダヤ人社会からはつまはじきされていた。

大勢の群衆が主イエスの周りを取り囲んでいた。噂通り、なされる事を、語られる言葉をと、好奇心から駆け付けた者もいただろう。ザアカイもその群衆の一人であった。しかし彼が出かけて行った時には、既に群衆は大きく膨らみ、背が低いザアカイは主イエスを見る事が出来なかった。だけでなく、徴税人のために道を開ける人はいなかった。

そこで、主イエスをどうしても見てみたいザアカイは、木登りは子どもの遊びとされていたのに、いちじく桑の木に登った。「イエスはその場所に来ると、上を見上げて言われた。『ザアカイ、急いで降りて来なさい。今日はぜひあなたの家に泊まりたい。』ザアカイは急いで降りてきて、喜んでイエスを迎えた。(5.6節)」 

それを見た人々は、主イエスが厳しい取り立てをして人々を苦しめている罪深いザアカイのところに入り、宿をとった。彼の家に入り、彼の友人となるなら主イエスも穢れた身になると口々につぶやいた。主イエスは人々のそのような思いを知りながら「あなたの家に泊まりたい」と言われる。

O牧師は「それが神の愛です。ザアカイが敵意を向けられているその所で、主はザアカイの家に入り、友人になると言われるのです。ザアカイを敵意の中で独りにはしておかれません。そのせいで、人々の称賛が、敵意に変わっても、それでも神は彼に高価な愛を差し出されるのです。」と話された。

無条件に与えられた高価な愛にザアカイは立ち上がり、財産の半分を貧しい人々に施し、誰かから何かを搾取していたなら、それを4倍にして返しますと答えた。

今日の短歌 短歌誌「塔」より

「冬の駅に見上げる路線図まだ固い花のつぼみを数えるように 岡部かずみ」


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