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マルコによる福音書 13節14~27節 [マルコによる福音書]

<「そのとき、人の子が大いなる力と栄光を帯びて雲に乗って来るのを、人々は見る。そのとき、人の子は天使たちを遣わし、地の果てから天の果てまで、彼によって選ばれた人たちを四方から呼び集める。」(26.27節)>

「神殿はユダヤ人にとって誇りです。だから神殿を守ろうとする思いもあります。しかし主イエスは『ユダヤにいる人々は山に逃げなさい』と言われました。『逃げて良い』と主イエスは言われます。『自分の命を守りなさい』と。何も持って行かなくても、神さまが必要なものをすべて満たして下さるのです。」と、横井牧師は書きだされる。

「彼は一週の間、多くの者と同盟を固め、半週でいけにえと献げ物を廃止する。憎むべきものの翼の上に荒廃をもたらすものが座す。そしてついに、定められた破滅が荒廃の上に注がれる。(ダニエル書9章)」 ダニエル書はBC500年頃の著書

神殿の聖所に、神の代りに偶像を立てて礼拝させる者が起こると言う預言である。BC168年 シリアの統治者アンティオコス四世が起こした行為である。主イエスは同様の憎むべき破壊者が神殿に現れたら、神殿の崩壊は近いと告げられる。この後のユダヤ戦争で、神殿は何度も流血事件を起こし惨劇による血で汚され、さらに戦いは内ゲバの様相を呈し、神殿の聖性は汚されていった。

「憎むべき破壊者が立ってはならないところに立つのを見たら」と主イエスが言われるのは、聖なる神殿を暴漢どもが占拠したのを見たならばという意味である。ユダヤ戦争の最中にエルサレムにいたキリスト教徒たちやエルサレム教会の人々は、戦争が始まってユダヤ社会が混沌としてくると、主イエスの命通り、エルサレムから逃亡して生き残る事が出来た。

S牧師は「主イエスがここでユダヤから逃げなさいと命じられたことは、ここで言われる終わりが世界の終わりではない事の証明になります。全世界が本当に終わるならどこに逃げても同じことだからです。エルサレムに残った人々を待ち受ける苦難は『神が天地を造られた創造の初めから、今までになく、今後も決してないほどの苦難が来る』と主イエスは言われます。」と説かれた。

主イエスは誰一人救われないと断言されるが、しかし、神はご自分のものとして選ばれた人たちのために、その期間を縮めて下さると言う約束を与えられていると言われた。実際、ユダヤ戦争で悲惨な状況になる前に、エルサレム教会の人々に脱出の機会が与えられた。

今日の短歌 短歌誌「塔」より

「陳列の夫婦茶碗に女生徒ら『これって差別』声高に言う  久保田和子」


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