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ルカによる福音書 21章10~19節 [ルカによる福音書]

<どんな反対者でも、対抗も反論もできないような言葉と知恵を、わたしがあなたがたに授けるからである。(15節) >

「終末には、激しい動乱が予想されています。戦争、地震、飢饉、疫病が起こり、迫害の中で獄中や裁判にまで連れて行かれます。これらの外圧の危機は、証する機会だと示されます。」と、榮牧師は書き出される。

主イエスから、神殿崩壊の予告を聞いた人々は驚き、それはいつ起こるのか、またそれが起こる時「どんな徴があるのですか(7節)」と尋ねた。主イエスはまず大勢の偽メシアが現れ、人々を惑わせる。彼らに扇動され惑わされてはならない。戦争と暴動が起こったと聞かされても、すぐ世の終わりは来ない。佩びえて取り乱してはならないと言われる。

それは、主イエスが天に召されて後初代教会が体験した出来事である。ローマに対する反乱は加速し、メシアを自称する者が、ローマへの武装蜂起を呼びかけた。飢饉、地震が多発する不安定な中、ユダヤ人の不満が噴出し、ローマ戦争になった。ローマの攻撃により、70年神殿は破壊され、ルカ書が記された頃、80年頃はエルサレム神殿は完全に廃墟になった。

地震、戦乱、飢饉人々はそれをユダヤ教から派生したキリスト教徒のせいにして、教会への迫害が始まった。ユダヤ教からは「異端」とされ、ローマ帝国からは世を乱す「邪教」として迫害された。「人々は、あなた方に手を下して迫害し、会堂や牢に引き渡し、私の名のために王や総督の前に引っ張っていく(12節)」と、主イエスが言われた事をキリスト教徒は体験する。

しかし、「迫害の時は弁明と証しの機会となる。迫害を恐れて前もって準備するまいと、心に決めなさい。どんな反対者でも、対抗も反論もできないような言葉と知恵を、私があなた方に授けるからである。(13~15節)」と言われる。

「私の名のために」が繰り返される。復活の主イエスはパウロに洗礼を施すアナニヤに「行け。あの者は、異邦人や王たち、またイスラエルの子らに、私の名を伝えるために、私が選んだ器である。私の名のためにどんなに苦しまなくてはならないかを、私は彼に示そう。(使徒書9章)」と、言われている。使徒パウロはまさに「主イエスのために生き、かつ死んだのです」とO牧師は話された。

今日の短歌 短歌誌「塔」より

「ストーブのまえだけがわが領地なる零下十八度のこの朝  千葉優作」


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